【遺言・エンディングノート】終活 エンディングノート 書き方|具体的な例とポイント
近年、「終活」という言葉が広まり、多くの方が人生の終わりに向けて準備を進めるようになりました。その中でも注目されているのが「エンディングノート」です。エンディングノートとは、自分の希望や伝えたいこと、家族に役立つ情報を一冊にまとめたノートのことを指します。
「でも、何を書けばいいのかわからない」「遺言書と何が違うの?」という疑問をお持ちの方も少なくありません。この記事では、エンディングノートの書き方や具体的な記入例、注意点までを詳しく解説します。誰でも今日から書き始められる内容なので、ぜひ参考にしてみてください。
エンディングノートとは?終活における重要性
エンディングノートは、自分が亡くなった後に備えて、家族に伝えておきたいことや、自分の考え・希望をまとめておくノートです。法的な効力はありませんが、その分自由に書けるのが特徴です。
エンディングノートが果たす3つの役割
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家族への負担を減らす
医療、介護、葬儀、相続など、突然の出来事に直面した家族は迷いや不安を感じます。エンディングノートがあれば、判断材料となり迷いを減らせます。 -
思いを伝える
普段は言えない感謝や謝罪の言葉、人生の振り返りなどを綴ることで、心の整理にもつながります。 -
自分の人生を記録する
名前や住所だけでなく、趣味、経歴、写真などを載せることで「自分史」にもなります。
エンディングノートは、単なる情報の記録ではなく、心のこもった「メッセージ帳」です。残された家族への最大のプレゼントになるかもしれません。
エンディングノートに書くべき基本項目と具体例
エンディングノートには様々な情報を書き込むことができます。基本的には以下の6つの項目を押さえると良いでしょう。
自分の基本情報の書き方と例
まずは自分自身の基本的な情報から記載します。
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氏名:山田 太郎
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生年月日:1950年1月1日
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本籍地:東京都新宿区〇〇町
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住所:東京都世田谷区××1-2-3
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血液型:A型
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マイナンバー:1234-5678-9012
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携帯電話:090-xxxx-xxxx
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メールアドレス:sample@example.com
このような基本情報を明記しておくことで、各種手続きをする際に家族がスムーズに対応できます。
財産・資産情報の整理方法と具体例
財産に関する情報は、相続手続きの際に大きな助けになります。
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銀行名:〇〇銀行 世田谷支店
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口座番号:1234567
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通帳の保管場所:自宅金庫内
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不動産情報:東京都世田谷区××1-2-3(自宅、登記済み)
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不動産の権利書保管場所:自宅の棚の引き出し
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保険会社名:□□生命保険株式会社
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保険証書番号:7890123
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受取人:妻 山田 花子
細かく記載することで、家族は迷わずに必要な手続きを行うことができます。
医療・介護に関する希望の記入例
病気や事故で自分の意思が伝えられなくなった場合のために、医療や介護に関する希望も記載しましょう。
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延命治療:希望しない
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臓器提供:同意する
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介護施設の希望:可能であれば在宅介護を希望
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連絡してほしい医師:近所の○○クリニック 山本先生
自分の気持ちを事前に書き残すことで、家族の心の負担を減らすことができます。
葬儀・お墓に関する希望の書き方と例
死後の希望も書き残しておくと、家族がスムーズに手配を行えます。
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葬儀の形式:家族葬を希望
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宗教:仏教(曹洞宗)
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菩提寺:○○寺(東京都)
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墓の場所:○○霊園内の家族墓地
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遺影の候補:2022年の家族写真を使用
あらかじめ希望を伝えておくことで、家族が迷うことなく対応できます。
エンディングノートを書く際の注意点とポイント
エンディングノートを書くうえで、以下の点に注意しましょう。
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定期的に見直す
住所や連絡先、財産などは時間とともに変わります。毎年見直すのが理想的です。 -
保管場所を家族に伝える
ノートが見つからなければ意味がありません。家族に「引き出しの中にある」と一言伝えておきましょう。 -
難しい言葉は使わない
小学生にもわかるような、やさしい言葉で書きましょう。 -
重要なものはコピーをとる
通帳や保険証書のコピーを添付しておくとさらに親切です。
書くときは丁寧に、家族の立場に立って考えることが大切です。
無料でダウンロードできるエンディングノートの紹介
1. 法務局のエンディングノート
法務省が発行するエンディングノート形式の資料です。遺言や相続、後見制度についての基本情報も含まれており、公的に信頼できる内容です。
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ダウンロード先(PDF):
https://houmukyoku.moj.go.jp/osaka/endingnotes.pdf
2. Microsoft公式テンプレート(Word形式)
Microsoftが提供するWordファイル形式のエンディングノートテンプレートです。パソコン操作に慣れている方におすすめで、編集・保存が簡単です。
3. いちばんやさしい終活ガイドのエンディングノート
終活をわかりやすく紹介する「いちばんやさしい終活ガイド」では、PDFとExcelの2形式でエンディングノートを配布。項目が整理されていて初心者にも好評です。
4. 葬儀ベストネットのエンディングノート
必要なページだけを選んで印刷できるユニークな形式。葬儀・相続・お墓など幅広くカバーされており、実用性が高いのが特徴です。
5. 尾崎地区社会福祉協議会のエンディングノート
地域密着型の社会福祉協議会による作成で、PDFとExcel形式を選べるのが嬉しいポイント。生活に密着した記入項目が充実しています。
エンディングノートを活用して安心の終活を
エンディングノートは、自分の思いを形にし、家族へ伝えるための大切な道具です。
書くことで「自分らしい最期」を準備できると同時に、家族の心の負担を軽くすることができます。
忙しい日々の中で後回しにされがちな終活ですが、一度でも書き始めれば、大きな安心につながります。
まずは簡単な項目からでも始めてみませんか?