【エンディングノート】財産情報の記載方法:家族のために備える8つのポイント
エンディングノートに財産情報を記載することは、遺族が遺産整理や相続手続きをスムーズに進めるために非常に重要です。
エンディングノートに記載したい財産情報
正確で詳細な財産情報が記載されていれば、遺族が手続きで困ることが少なくなり、相続トラブルを防ぐことにもつながります。
以下に、エンディングノートに記載すべき財産情報の詳細について説明します。
1. 金融資産
金融資産に関する情報は、非常に重要です。次の項目を具体的に記載します。
銀行口座: 各金融機関の名称、支店名、口座番号、口座名義、口座種別(普通預金、定期預金など)。もしインターネットバンキングを利用している場合は、ログインIDやパスワードの保管場所を記載しておくと良いでしょう。
証券口座: 証券会社名、口座番号、保有している株式や投資信託の内容
保険: 生命保険、医療保険、年金保険などの契約内容(保険会社名、証券番号、契約者名、受取人、保険金額など)
退職金や年金: 企業からの退職金の有無や金額、年金の受給状況(公的年金、企業年金、個人年金など)
貴金属・宝石: 金やプラチナなどの貴金属、宝石類の保有状況と保管場所
その他の金融資産: 外貨預金、社債、国債、個人向け国債など
2. 不動産
不動産に関する情報も、しっかりと記載しておく必要があります。
土地: 土地の所在地、面積、地目(宅地、農地など)、登記簿謄本の情報
建物: 所在地、建物の種類(戸建て、マンションなど)、床面積、登記簿謄本の情報、賃貸に出している場合はその契約内容
不動産ローン: もし住宅ローンや不動産に関連する借入金がある場合、借入先、残高、毎月の返済額などを記載
3. 動産
動産に関する情報も、重要です。
自動車: 車種、ナンバー、車検証の情報、自動車保険の内容
高価な家具や美術品: 特に価値のある家具や美術品のリスト、購入時の金額や保管場所
貴金属や宝石類: 前述したように、これらの詳細を改めて記載
4. 負債
負債についても正確に記載しておくことが大切です。負債の情報が不明確だと、相続人にとって大きな負担になることがあります。
借入金: 銀行や消費者金融からの借入金、クレジットカードのリボ払いの残高など
ローン: 住宅ローン、自動車ローン、教育ローンなど
未払いの税金: 固定資産税や所得税など、未払いの税金がある場合はその詳細
保証人・連帯保証人: 自分が保証人や連帯保証人になっている借入金の情報
5. その他の財産情報
その他の財産についても、遺族が見つけやすいように情報をまとめておくことが重要です。
デジタル資産: 暗号通貨や電子マネーの残高、オンラインストレージやSNSアカウントなどの情報
貸付金: 自分が誰かに貸しているお金の情報(借用書の場所、借り手の情報)
権利関係: 著作権や特許権など、もし保持している場合はその詳細
6. 財産管理に関する連絡先
財産に関する管理者やアドバイザーがいる場合、連絡先を記載します。
弁護士: 相続手続きに詳しい弁護士の連絡先
税理士: 相続税の申告に関わる税理士の連絡先
金融機関の担当者: 主要な銀行や証券会社の担当者の連絡先
7. 遺産分割に関する希望
財産をどのように分けてほしいか、特定の財産を誰に残したいかなどの希望がある場合は、これもエンディングノートに記載しておくとよいでしょう。
ただし、これらの希望が法的に有効となるのは遺言書ですので、必要に応じて遺言書の作成も検討してください。
8. 財産情報の更新
財産状況は変わることがあるため、エンディングノートは定期的に見直し、必要に応じて更新することが大切です。また、エンディングノートの保管場所も家族に伝えておくと安心です。
まとめ
これらの情報を詳細に記載することで、残された家族がスムーズに手続きを進められるようになります。
エンディングノートは家族への思いやりとして、丁寧に記載することを心がけましょう。
また、もう一度言いますが、エンディングノートには法的効力はありません。
財産分与などを考える場合は「遺言書」を作成し、トラブルなきように準備しましょう。