エンディングノートで必ず書いておきたい5つの事
自身の終わりを考えた際に、後に残る人たちに自身の終末期において希望や考えを書き留め伝えるためのノートのことを「エンディングノート」といいます。
エンディングノートとは?
エンディングノートとは、自身の終末期に備えて、自分の希望や考え方、死後どのようにしてほしいかといった「希望」や「考え方」を「自由に書き留めて」おくものです。
エンディングノートに記載する内容は非常に重要で、残された家族や友人にとって大きな助けになります。
ただ、自由に書いていいものではありますが、最低限書かなければいけない内容を5つご紹介しましょう。
1. 個人情報
名前: フルネーム
住所: 現在の住所
連絡先: 電話番号、メールアドレスなど
生年月日: 生年月日、年齢
家族構成: 配偶者、子ども、親などの名前と関係
2. 財産情報
銀行口座: 銀行名、口座番号、支店名など
保険: 生命保険や医療保険などの保険会社名、契約番号、保険内容
不動産: 所有している不動産の詳細(住所、登記情報など)
株式・証券: 保有している株式や証券の詳細
借金・ローン: 返済が必要なローンや借金の詳細
3. 医療・介護の希望
延命措置の希望: 延命治療の希望の有無や具体的な指示
臓器提供の意思: 臓器提供に関する希望
介護の希望: 介護を希望する場所(自宅、施設など)や介護の具体的な希望
4. 葬儀やお墓の希望
葬儀の形式: 葬儀の宗教的形式、規模、場所
お墓の場所: 既に決まっているお墓の場所や新たに希望する場所
遺影や遺言: 遺影として使用してほしい写真、遺言書の場所など
5. 家族や友人へのメッセージ
感謝の言葉: 家族や友人に対する感謝の言葉
伝えたいこと: 残しておきたい言葉やメッセージ
特定の人へのメッセージ: 個別に伝えたいことがあれば、それを記載
エンディングノート・遺書と遺言書の違い
エンディングノートと遺書、そして遺言書はどれも同じに感じてしまいますが、実は明確な違いがあるので間違えないよう注意が必要です。
エンディングノートの法的効力と用途
法的効力: 法的効力はありません。
内容: 自由に書くことができ、個人情報、財産情報、医療・介護の希望、葬儀の希望、家族や友人へのメッセージなどを含むことができます。
形式: 書き方に決まりはなく、手書きでもパソコンでも作成可能です。
目的: 家族や友人に自分の希望や考えを伝えるためのもの。
遺書の法的効力と用途
法的効力: 法的効力はありません。
内容: 主に感謝の言葉や個人的なメッセージを含むことが多いです。
形式: 書き方に決まりはなく、自由に書くことができます。
目的: 自分の気持ちや志を伝えるためのものです。
遺言書
法的効力: 法的効力があります。
内容: 相続財産の分割方法、後見人の指定など、法的に有効な指示を含みます。
形式: 自筆証書遺言、公正証書遺言、秘密証書遺言の3つの形式があり、それぞれに決まった書き方があります。
目的: 相続や財産分割に関する法的な指示を残すためのものです。
まとめ
エンディングノートや遺書は自由度が高く、個人の希望やメッセージを伝えるためのツールとして使われますが、法的効力はありません。
一方、遺言書は法的効力があり、相続に関する具体的な指示を残すために使われます。
どちらも大切な家族や友人に自分の意思を伝えるための手段ですが、目的や内容、法的効力に違いがあります。
エンディングノートは、あなたが残された人々に向けて贈る最後のメッセージであり、人生の終わりを見据えて準備を整えるための重要なツールです。
これを通じて、あなたの意思を明確に伝え、家族が安心してあなたを送り出すことができるようになります。
エンディングノートの作成は、あなた自身の心の整理にも役立ち、家族や友人への思いやりを形にする方法と言えるでしょう。
次回は各項目ごとに詳しく紹介していきます。