【介護・施設選び】終活におけるグループホームとは?入居条件と費用をわかりやすく解説
終活で重要なのは「どこで、誰と、どのように暮らすか」を考えることです。
そのなかでも注目を集めているのが「グループホーム」。
この記事では、グループホームの特徴や入居条件、費用の目安などをわかりやすく解説します。
人生の最終章を自分らしく安心して過ごすための一助となれば幸いです。
グループホームとは?終活で注目される理由
グループホームは、認知症を患う高齢者の方々が少人数で共同生活を営む施設です。
家庭的な環境のなかで、自立を促すことを目的としており、スタッフが常駐して生活をサポートします。
主な特徴は以下のとおりです。
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一般的に1ユニット5〜9人程度の小規模制
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認知症に特化したケア体制
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食事や掃除など日常生活を入居者と一緒に行う
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家庭的で温かい環境を重視
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24時間体制のスタッフ配置で安心
「医療施設」ではなく「暮らしの場」としての性質が強く、自宅に近い形での生活が可能です。
グループホームの入居条件とは?
グループホームは誰でも入居できるわけではありません。
一定の条件があるため、事前にしっかり確認することが大切です。
入居条件には、次のようなものがあります。
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原則65歳以上であること
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医師から認知症と診断されていること
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要支援2または要介護1以上の認定を受けていること
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施設所在地の市区町村に住民票があること(地域密着型のため)
これらの条件に加えて、医療的ケアが必要な方(例:胃ろう・人工透析など)は、通常施設では入居が難しい場合があり、専門の医療従事者が居る施設でなければ入居が難しいでしょう。
事前に医師の診断やケアマネジャーとの相談が必要です。
グループホームにかかる費用とその内訳
グループホームの費用は施設ごとに異なりますが、ここでは一般的な費用の目安と内訳を紹介します。
初期費用
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入居一時金:0〜30万円程度(無料の施設も多い)
月額費用(全国平均:約12〜16万円)
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家賃(3万〜6万円)
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食費(2万〜3万円)
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光熱費・共益費(1万円前後)
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介護保険サービス利用料(自己負担分:原則1〜3割)
※介護サービス費用は、要介護度によって異なります。
また、レクリエーション費や日用品など、別途必要な費用もあるため、見学時に詳細を確認しておきましょう。
グループホームのメリットと注意点
グループホームには多くの利点がありますが、注意点も存在します。以下にわかりやすく整理します。
メリット
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少人数制のため個別の対応がしやすい
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生活の中に役割があり、認知症進行を遅らせる可能性がある
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家庭的な雰囲気で精神的な安心感が得られる
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スタッフが常駐しており夜間も安心
注意点
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医療的処置が必要な方には不向きな場合がある
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住民票のある地域内でしか原則利用できない
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費用が施設ごとに大きく異なり、比較が難しい
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空室が少なく、入居までに時間がかかる場合も
入居を検討する際は、本人の心身の状態や生活スタイル、家族のサポート体制を考慮することが重要です。
グループホーム選びのポイント
終活で施設を選ぶ際は、複数のポイントを確認することで失敗を防げます。以下の点を意識して選びましょう。
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施設の見学は必須:現地での雰囲気、スタッフの様子、入居者の表情などを直接確認
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契約内容の確認:契約期間、解約条件、追加費用などの記載事項をしっかり読み込む
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家族との相談:本人の希望と家族の負担のバランスを検討
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専門家の助言を活用:地域包括支援センターやケアマネジャーのアドバイスを受けると安心
見学時はパンフレットだけでなく、実際の生活空間や入居者の様子を観察することが大切です。
まとめ:自分らしい終活のために
グループホームは、認知症を抱えた方にとって家庭的な雰囲気のなかで自分らしく暮らせる場所です。入居条件や費用、施設ごとの特性をしっかり把握して、自分や家族に合った選択を行いましょう。
終活は「人生の整理」ではなく「これからの安心づくり」です。
その一歩として、グループホームの情報を知ることは、大きな意味を持ちます。
少しずつでも情報収集を始め、自分に合った「終のすみか」を見つけていきましょう。